感情暴走が止まらない!!

最近のニュースで、ある国会議員の暴言暴力の問題が連日報道されています。
「あんなに高学歴で優秀な人がどうして?」と
びっくりされている方も多いのではないかと思います。

どんなに高学歴でも、地位が高くても、
どんなに業績を残しても
他人が自分の思い通りにしてくれない、または自分が大切に思う「・・・べき」を他人がしないからといって
人を罵倒したり、ののしったり、
暴力をふるったりすることは決して許されることではありません。

でも、このような人に対して、ただその人を責めたり、批判したり、辱めても問題は解決しません。
なぜこのようなことが起こるのか、その人の背景を理解する必要があります。

人は心の余裕がないとき、いっぱいいっぱいのとき、
他人から見れば大したことでもないことで
心の安定を失い、イラッとして
厳しい口調や態度になったり、
八つ当たりしてしまったり、
ときには手や足を出してしまうことも。

「こんなことをいまさら言ってもしょうがない」
「こんな言い方では誰もわかってくれない」
などと頭のどこかでわかっていても、
理性と感情がバラバラ、心と身体がバラバラで
怒りが暴走して止まらず、
反射的に言動に出てしまうときがあります。
程度の差こそあれ、だれにでも起こりうることなのです。

「あんなに頭のいい人がこんなになって」とそのギャップに驚く人も多いのですが
学歴が高いことや知識があることと情緒の安定は別のことなのです。
「知っていること」と「できること」、
また「自分が理想とする姿」と「実際にそれができること」は別のことなのです。

私たち人間の知性は、情緒の安定という土台の上に載っています。

心の安定が失われると、どんなに頭脳明晰な人でも理性では自分の行動のコントロールはできなくなってしまうのです。

イライラをすべて他人にぶつけて吐き出して、
テンションが下ってきて少し落ち着くと、
後悔したり、虚しくなったり、恥ずかしくなったり、自己嫌悪がやってきます。

常軌を逸した嫌な自分を認めたくないので、
相変わらず「相手が悪い」ことにしていますが、
少しは相手に悪いことをしたと思っているので、
ご機嫌取りをしてみたり、やさしくしてみたりします。

でもイライラをぶちまけられた相手方は
恐怖で凍りついているか、
嫌な空気にのみ込まれています。
今さらやさしくされても・・・許せない思いになるのです。

こんなふうに感情が暴走して止まらない人のまわりにいる人たちは
どう対処していいのか悩み、しばしば相談にこられます。

時には、自分がとっても感情的になってしまって
言いいたくないことを言ってしまったという相談も受けます。
つまり、この国会議員のような「加害者」の側の方からの相談です。

感情が暴走する人も、
自分自身がコントロール不能になる恐怖を感じているのです。
これはあたかもブレーキがきかない車に乗って暴走しているようなものです。
その恐怖を想像してみてください。

被害者の人たちはそれなりに人から同情され、

援助もされやすいですが、
感情暴走の問題を抱えて加害者となった人は、
社会的な批判を受けて、行き場のない怖さと孤独を抱えています。
暴言暴力を吐く人にも被害者と同様に援助が必要なのです。

感情を暴走させる人たちは、
自分の感情が暴走する恐怖のあまり、
感情を悪いものとして、感情を抑え込んだり、
はぐらかしたり、意識的に感情全般を感じなくするようにしがちです。
しかし、感情を感じなくすると、負の感情がわき起こったときに、
体が発するわずかな不快感に気づかなくなります。
感情が暴走する前に気づけば別の方法を講じることもできるのですが、
感じないように抑えこんでいると、気づいたときには自制力がまったくきかない、
感情が暴走して止められないという事態になってしまいます。

こういった問題は一人では解決することはとてもむずかしく、
解決するためにはセラピストとの心の安定の育て直しが必要なのです。
こうした問題に向き合うセラピストは、クライエントへの共感的なかかわりがとても大切です。

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