だまって見守り、静まるのを待とう

感情が暴走している大人が、子どものようにワーワー、キーキーとなっている最中に、
周りの人にできることはあるのでしょうか?

感情が暴走している最中の人は興奮状態にあります。
目の前に差し迫った危険がない場合は、
この興奮状態は、エネルギーを使いはたしたらおさまっていきます。
暴走車が燃料が切れるとスピードが落ちてやがて止まるように。

しかし、周囲の人は、恐怖で固まって何もできなくなったり、
何とかその怒りや攻撃をおさめようと必死で説得したり、
なだめたりしようとしがちです。

ところが、キレてしまっている当人は、
興奮のあまり理性が機能しなくなっているので
論理的、理性的な説明は通用しません。
さらに自分がいっぱいいっぱいになっているので
相手の気持ちや事情をわかろうとする余裕すらありません。

そんなときに何かを言われると、
“自分のことをわかってもらえていない”と感じて
別の興奮スイッチが入り、ますます興奮してしまうのです。
早く攻撃をおさめたいという気持ちはよくわかるのですが、
ここで口をはさむことは
火に油を注ぐようなものなのです。

この興奮をおさめる唯一の方法は、
子どもの感情が暴走しているときに、
親が落ち着かせるためにしてあげることと同じことです。
つまり、落ち着いてそこにいて、その様子を見守ってあげることなのです。

とはいえ、大人が、ましてや地位や立場が上の人がキレているときは、
まるで「止めてくれーー!!」と叫びながら暴走している車を止めるようなもので
危なくて近づけない、と感じるでしょう。

ですから実際には難しいかとは思いますが、
お互いの身の危険がない範囲で
黙ってその場で見守り、興奮がしずまるのを待つのが賢明です。

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