日米の子育ての違いに思うこと

私がしばしば気づかされ、心を痛めているのは、
日本のお母さんたちが昼寝をしている子どもを
一人で置いて出かけることが多いことです。
アメリカでは法律が厳しく、
子どもだけが残されて親が出かけていることに誰かが気がついた場合、
「親が子どもを保護する責任を果たしていない」ということになり、
子どもは行政の施設に措置入所されてしまいます。

「なぜそんなことで親は責任を問われるのか」と
思われるかもしれませんが、考えてみてください。
もし留守中に火事になったら、もし泥棒が入ったら、
小さい子どもは自分を守ることができますか?
目を覚ましてお腹がすいたら、
自分で食事を用意できますか?
地震大国の日本で、
災害が起こったら子どもはどうなりますか?
「大人がそばについていなければ、子どもは自分で命を守れないもの」
ということがアメリカでは常識なのです。
それゆえ、親が子どもを置いて外出するときは
たとえ短時間でも親の責任として、
ベビーシッターを頼むとか、
親戚の人に見てもらうかすることが親の責任とされています。

一方、日本では昼寝をしている子どもを一人置いていっても
事件や事故が起こらない限り、罪に問われることはないかもしれません。
しかしそれは子どもに強烈なショックを与え
幼い心を傷つけてしまいます。

日本の知人にもびっくりさせられた経験があります。
知人の子どもがまだ2歳くらいのときに
「うちの子ったらバカなのよね。
昼寝していたからそのまま置いて買い物に行ったら、
その間に目を覚まして、私を探して家を飛び出しちゃって、
ひとりで大通りを越えようとしていたの」
と言うのです。

本当に驚きました。
昼寝から目を覚ましてパニックになった2歳の子どもが、
母親を探して道に飛び出しでもしたら、車に跳ねられたかもしれません。

日本の大人のクライエントたちと面接していると、
小さい頃、昼寝のときに親において行かれたことが
トラウマになっている例にしばしば出会います。
どうやら先述の知人のように、
「子どもは昼寝から目が覚めたら
静かに自分が戻ってくるのを待っているものだ」
と思い込んでいる親御さんが多い
ようです。

子どもは目覚めて親の姿が見えなければ、
見捨てられたと感じて、パニックになります。
パニックになれば、ひたすら母親の姿を求めて
外に飛び出してしまうこともあります。

「短時間だから、いい子にしていてくれるよね」
「たまには気分転換もしたいし」と
親が子どもを一人おいてでかけることは、
子どもの安全感を脅かし、
将来にわたって不安の強い子を作りかねないので
十分注意してください。

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