「すみません、ちょっとお時間を」
「ちょっとお時間を、いいですか?」
と言われたら
どのくらいの時間をイメージしますか?
状況や相手との関係性にもよりますが、
5分以内と思う人もいるでしょう、
30分程度と思う人もいるかもしれません。
人が「ちょっといいですか」というときは、
少しの時間という意味であることは少なく、
言いにくいこと、込み入った話である場合が多いのではないでしょうか。
5分程度を想定していた人が相手に30分も話されたら
途中から“全然ちょっとじゃない、いつ終わるの?“と
内心イライラし始めるでしょう。
お互いに気まずい思いをしないために
お願いする側は
「ご相談したいことがあります。10分ほどお時間をいただけますか?」
と言ったり、
お願いされる場合も
「お急ぎですか?今は10分ほどならお聴きできますけれど、
もっと長くかかるようなら別のときに改めてお聞きしてもよいですか?」
というように、話を聴き始める前に
時間を明確にしておいた方が良いですね。
実はこれ、単なるマナーの話ではないのです。
「長いな・・、いつ終わるんだろう・・」と思いながら話を聴くと
そのいら立ちや焦りのエネルギーが相手に伝わってしまいます。
相手は早く話を終えなければと思えば思うほど焦って
話がまとまらなくなり、結果的に余計、時間がかかります。
日本人は、物事をはっきり、明確に言うことに対して
“はしたない”とか、“露骨だ”などと悪いイメージを持ち、
あいまいにしてお互いが察し合うことを美徳としてきました。
しかし、昨今では、微妙なニュアンスを読んだり、
相手の非言語の気持ちを察することが苦手な人がたくさんいます。
また、多様な環境のもとで育った人たちが集まってきているので、
お互いの想定や察しがずれてコミュニケーションギャップが起こったり、
どちらかが気分を悪くしたり、時には問題が起こることもあります。
明確に自分の意思表明をした方が、お互い気持ちよく過ごせるようになるのです。
互いに気持ちよい生活をもたらす円滑なコミュニケーション。
その根底には、ひとりひとりが互いの気持ちを理解し察することのできる「共感力」があります。
形だけの、表面だけの共感ではなく、
真の共感の力を一人でも多くの方に身につけていただけるよう、
InnerCore9では定期的に「共感力講座」を開催しています。
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