“いま、この瞬間”にフォーカスを
私が住む米国では、バスケットボールは大変人気があります。全米バスケットボール協会(NBA)に属するサンフランシスコベイエリアを代表するゴールデンステイト ウォリアーズ(略称ウォリアーズ)は、現在もっとも注目を集めているチームです。
このチームは長い間低迷していたにもかかわらず、昨シーズン、新監督のカー氏のもとで40年ぶりの優勝を果たしました。
今シーズンもシーズン初めから連勝を続け、NBAの連勝記録15勝に並びました。だれもが記録更新を期待するプレッシャーのかかる16試合目の朝の練習で、カー監督は勝敗についてはまったくふれることなく、次の4つを大事にしてプレーをして欲しいと選手達に語りました。
1. 楽しみ、喜び(Joy)
2. 注意集中(Mindfulness)
3. 共感の心(Compassion)
4. 競争心 (Competitiveness)
特に“楽しむ“ことを強調し、「選手達にはひたすら楽しんでプレーしてほしい」と言いました。
そして、その日の試合でウォリアーズは16勝目をあげ、さらに24連勝まで記録を更新し続けました。
彼らは勝ち負けへのフォーカスをはずし、ただプレーを楽しむことにフォーカスし、その結果、成果をあげているのです。どの選手のインタビューからも、「プレーが楽しくてしかたがない」という答えが返ってきています。
「プレー自体を楽しむと結果がついてくる」ということはスポーツのみならず、私達のすることすべてにあてはまるのではないかと思います。
成功や勝利を強く意識すればするほど、おのずと失敗や負けも同じ強さで意識してしまうことになります。そして、失敗を恐れるあまり体は萎縮してしまい、思うような成果が出せなくなってしまいます。
結果を考えず、“いま、その瞬間“に集中しましょう。
たとえば、
“子どもといる時間を楽しんで子育てをする”
“学ぶこと自体を楽しんで勉強をする”
“自分のまわりが心地良くなる気持ちよさを感じながら掃除をする”
子ども、勉強、掃除・・・何でもそのこと自体に集中すれば夢中になれるのに、結果を意識すれば、自分のフォーカスは今この瞬間、瞬間ではなく、未来に行ってしまっています。
“いま”に集中し、“いま”を楽しむことができれば、おのずと明るい人生の扉が開かれると思います。